企画展示展示者インタビュー


 

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一組目

展示名「また来てうらめしや」


展示者名:小久江峻、山口晃太朗
twitterアカウント→@OGUoil



 


展:本日はよろしくお願いします。

小久江(以下 小):小久江です。よろしくお願いします。

展:今回の藝祭ではどのような作品を展示されるのですか?

小:今回は企画展示で『また来てうらめしや』というのをやらせていただいているのですが、
ここでは僕と山口くん(以下 山)が共同制作した映像作品などを展示しています。

展:映像作品はいつごろ制作されたのですか?

小:昨年の6月頃から撮り始めて、まるまる1年かけて制作しました。
それに関連した新作も含めて数点の映像作品をメインに展示したい

展:なるほど。絵本も展示されるそうですが、これも映像作品と関係がありますか?

小:そうですね。まあ絵本というよりは映像を書籍化したようなものなのですが、
その内容がかなり異色でして、いわゆるアニメーションではなく、パフォーマンスの記録になっていて、
僕が紙芝居をしているところを記録してもらったんです。
その紙芝居を小さくしたものも展示しようと思っています。

展:その紙芝居の内容も『また来てうらめしや』に関係しているのですよね?

小:そうですね。『また来てうらめしや』というそのままのタイトルになっています。
そして今新作を制作していて、それも含めておばけをテーマにしています。

山:そもそもこの企画は千住明さんの千住ラボで、
「音楽と美術のコラボレーション」というお話があったのがきっかけです。
その授業で自己紹介をした時に、小久江くんとは気が合うなと感じたんです。

小:邦楽科でお囃子を専門にされている山口さんと、
絵画科でアートコミュニケーションの活動をしている自分が組んだら面白いなと思いました。
それで考えたら紙芝居という形式になったんです。
今回の展示では紙芝居の生ライブパフォーマンスをやりたいと考えています。
邦楽の楽器はとても高価で、なかなか学校外へは持ち出せないので、
生ライブパフォーマンスができるのは貴重かもしれないと思っています。

展:ストーリーは小久江さんご自身で、音楽は山口さんが作っていらっしゃるんですか?

小:はい。そうですね。僕が作った曲もありますが…

山:邦楽は仏教と関連が深くて、仏具を思い浮かべていたら、おばけかなと思ったんです。

小:自分もおばけに興味があったので、それで方向性が決まりました。

展:日本のおばけを参考にされたりしたのでしょうか?

小:いえ、おばけは完全にオリジナルです。
僕の中でのおばけの範囲はかなり広いので、
出てくるおばけは、一般的にはおばけとは言えないものばかりだと思います。

山:本当に色々疑問だよね、小久江くん…?
小:僕はおばけが身近にありふれているものだと思っていて、人間もおばけのようなものだと思うんです。
実体があるようで、よくわからなかったりしますから。こういった風に広い解釈で制作しています。

展:では見所を教えてください。

小:そうですね、紙芝居の方はライブ感ですかね。ほぼノーカットの一発撮りなんです。
それと もう一つ、今作っている新作で『戻ってきたよ!りさいくるん』というのがありまして、
これはアニメーション作品なのですが、音楽的にも美術的にもかなり新しいことをたくさんしています。
まずアニメーションでは珍しく、銅版画を使っています。
版画は同じものがたくさん刷れるという特質を持っていますが、
それを逆手にとってちょっとずつずらしていくという手法をとっています。
また音楽も邦楽としては珍しい曲で...

山:全く新しいです。新しいジャンルを作ってしまいました

展:制作にあたって何か参考にされたものはありますか??

山:教育テレビのようなものですかね。

小:僕自身、影響された作家は特にいなくて、ワクワクさんとかを見てそのまま大人になった感じなんです。
そのように親しみやすくて老若男女に愛されることを意識しています。
また邦楽は伝統的で歴史ある文化なので、ある程度の決まりごとはあるのですが、
それを尊重しつつ新しいことを取り入れることを意識しました。

展:私は歌舞伎が好きなので、四谷怪談などをイメージしたのですが、そういったものとは違いますか?

小:ん~全く違いますね

山:『また来てうらめしや』の方は、怖いというよりはユーモアのある曲ですので、
楽しんで 聞いていただければ!あとテーマソングがあるので是非聞いていただきたい!作曲は...

小:はい、僕がやっていたりします。本当に入り混じってやっていて...美術学部なのに歌も歌っています。
今あるので是非聞いて感想を聞かせていただければ...
これはデモ版で邦楽の音がまだ入っていないのですが、『戻ってきたよ!りさいくるん』です!

展:楽しいですね、これ!?

小:ポップなのにちょっと怖い感じでしょう。

展:そうですね、少し奇妙な感じがありますね。

小:写真もありますよ。真ん中に紙芝居があって、仕草に合わせて音も入っています。
例えばドアを叩いている仕草なら、「コンコン」 という音が入っていたりします。
視覚的にも面白いものだと思います。

展:かっこいいですね。結構大きい紙芝居なのですね。

小:そうですね。映像に合わせています。

展:テンポが良くてノリやすいのに深いこと言っていますね!

小:解釈は自由な感じで

展:これは販売もするのですか?

小:展示会場では販売できないのですが、
僕も参加させてもらっているホラー肉屋『ハンニバル精肉店』で絵本 なども含めて販売したいと思っています
。映像もお見せしますね。

小:銅版で一枚一枚作りました。真ん中に謎の生き物がいるのですが、
お互いがお互いを食べあって生きているんですね。?

展:でも色が綺麗ですね。

小:ありがとうございます。メロディーは僕が作って、楽器は山口くんが。
電子音と生音で構成 しているんです。?
展:作品の中で藝祭と絡めた部分はありますか?
山:『また来てうらめしや』は着物を着て撮影したのですが、
生では夏祭りを意識して浴衣を 着てやろうと思っています。

小:企画展のテーマは「あなたの声が聞きたくて」ですが、
僕はおばけもしゃべれる存在だと思っていて、そういうポップな存在なので、
このテーマに 合っているなと思って企画展示することにしたんです。
是非是非おばけたちに会いに来て欲しいです。

展:楽しみです!ところでお二人が普段作っている作品もおばけに関係しているのですか?

山:僕は普段あまり作品を作らないんですよ。年に一度作るかどうか...。
僕はサンバ部に入っているのですが、作るときは明るい曲が多いですね。

小:僕は今、来年度の学外展で企画してるワークショップもある意味お化けっぽいです。
『さいぼーぐ ごちゃまぜるん!』というもので、色々なものが本当に一緒になってやればいいではないか、
というワークショップなんです。これも広い意味で言えばおばけだなあ、と思っています。
油画の作品は抽象画なので、見ておばけっぽいかと言われればそうでもないかなとは思いますが、
意識としてはちゃんとあります。

展:おばけは要素として作品にあらわれているという感じですかね。

小:そうですね。

展:今回の藝祭では、そのような油画の作品も展示されるのですか?

小:はい。有志展示のほうで展示します。?

展:では最後に意気込みを聞かせてください。

山:1日目は僕が別の用事でいないためできないのですが、二日目と三日目は生演奏できるので、
美術と音楽のコラボレーションの集大成として精一杯やりたいと思います。

展:リハーサルの進捗はどうですか?

小:生演奏のリハーサルはこれからですが、映像を撮る段階でかなり練習しました。
やっぱり生で演奏できるのがすごく楽しみです。
それと藝大は音楽学部もあり美術学部もありという大学なので、
このような二つの学部のコラボレーションが自分たちで出来たというのが本当に嬉しいです。
もっとこういうのが 増えたらいいなと思います。
幅広い年齢層の方が楽しめる藝祭でこのような企画ができたので、
身構えずにふらっと 立ち寄っていただけたらと思います。

展:本当に今日はたくさんのお話ありがとうございました。藝祭での展示、楽しみにしています!