藝×コレ

今年、「藝大×コレクション(藝×コレ)」がスタート! 本来はステージ上でのパフォーマンスを募集する企画でしたが、通常開催の中止に伴い、今回は「藝大×コレクション第0回」と銘打ちSNS企画として開催。
美しいとはなにか。
この問いに対する答えは一人ひとり違い、そしてその「美」を表現する方法は一つではありません。藝術という手段をもって自分自身が考える「美」を表現するような作品をたくさんコレクションしていけたらと思っています。 これからの「藝×コレ」が、美を考える全ての藝大生のための場所となりますように。

—「藝×コレ」って何?

「美術」と「音楽」の2つの要素を柱としてチームで1つの作品を作り上げ、各々の「美」を追求、ステージで表現するという企画。昨年度までは「ミス藝大」という名称で藝祭のメインイベントとして知られていましたが、今年度から新たにリニューアルしました!

—「藝大らしいミスコン」?

そもそも昨年まで行われていた「ミス藝大」という企画は、一般的に行われているミスコンのようないわゆる"美女コンテスト"とは違うもので、モデル×音楽×美術を三本柱としたステージパフォーマンスをするというある意味「藝大らしい」企画でした。しかしその名称や企画のあり方への疑問の声も少なくなく、「もっといい企画にできないだろうか?」という議論が実行委員会内で重ねられ、今回のリニューアルに至りました。

—美しさとは何か〜企画に込めた想い〜

「ミス藝大」は外面だけの美しさだけではなく、藝大生がもった藝術の才を存分に発揮し、美の表現の幅を広げることを目標とした企画でした。そして「藝×コレ」は新たに2つの視点から、「美」の定義のさらなる拡大を目指しています。

①「モデル」要素の撤廃
美術、音楽を学ぶ学生がステージ上で美を表現するときに、必ずしもモデルが必要とは限らないのではないかと考えました。「藝大×コレクション」という企画名の中の1つの×(カケル)の記号は「美術×音楽の二本柱」ということを表しています。

②「ミス」概念の撤廃
ミスという言葉は女性の敬称として用いられる言葉ですが、この言葉が企画を窮屈なものにしてしまっているのではないかと考えました。「藝×コレ」が性別を問わず全ての藝大生に開かれた自由な表現の場となるようにという想いを込めました。

作品

応募作品一覧は下記リンクでご覧いただけます

ピックアップ紹介

うちののはら

Uchinonohalers



新海友樹子(美術学部デザイン科2年)/
Yukiko Shinkai (2nd year student of the Department of Design)  instagram.com/yukiko_shinkai
松橋和也(美術学部先端芸術表現科3年)/Kazuya Matsuhashi (3rd year student of the Department of Inter-Media Art)
荒川弘憲(美術学部先端芸術表現科4年)/Koken Arakawa (4th year student of the Department of Inter-Media Art) twitter.com/ArakawaKoken
間杉杏(美術研究科建築専攻修士2年)/Anzu Masugi (2nd year graduate student of the Department of Architecture)
 
 
 

 

外で感じる光、水、風、のはら。
 

外をうつした映像には短い指示がついていて、それに応えるように家のなかで再生します。
Instagramで順次公開しているので、フォローしてもらえると嬉しいです!

 

We feel the light, water, wind and Nohara (field in Japanese) outside.The videos that filmed the outside are accompanied by short instructions. Play them back in the house to respond to the instructions.We are also posting on Instagram, please follow!


画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明

選者コメント
実際の空気を共有するコミュニケーションが許されない世界になってしまい、オンライン用のツールが急速に浸透しています。ここ数ヶ月の生活で私はオンラインでのコミュケーションが自分と世界を切り離してしまうように感じていて、音楽に携わる身としてもオンラインはリアルの代替だと信じたい気持ちでいました。しかしこの作品を見て、実際の空気を共有しなくてもこんなにも「うち」と「そと」が繋がれるということに驚き、オンラインがリアルの代替だと一概には言えないのかもしれないと感じました。私も「のはら」をうちにインストールしてみようと思います!
平野みなの(藝祭実行委員会イベント課長/楽理科2年)

(上野公園大浦食堂2020年6月30日)

田中ジョン直人/Naoto John Tanaka

美術研究科グローバルアートプラクティス専攻修士2年

一旦立ち止まる機会
It's time to stop and think

画像の説明

選者コメント
この写真は藝大生なら必ず1度は通るような場所で撮影されていますが、こうして切り取られると日常の風景の中に溶け込む実際の壁とは全く違う印象を受けます。大学に足を運びこの場を訪れた時、意図的に切り取られたこの作品を思い出して何か意味を見つけようとしてしまう自分がいました。模様のように見えるのは実際はただの掲示物が剥がされた跡の重なりなのですが、そこに何かを予期させられ思わず立ち止まってしまう、文字通り"一旦立ち止まる機会"をくれた作品でした。
木村浩太(藝祭実行委員長/建築科2年)